解消法 膝の外側痛みを解消する対処方法や対策・原因・特徴について

膝の外側痛みとは
近年のマラソンブームや健康志向による運動のやり過ぎ、誤ったスポーツ動作によって、膝の外側痛みを訴える運動愛好家が増えてきています。膝のお皿(膝蓋骨)の上部や内側、下部によっては様々な原因が考えられますが、膝の外側ということに限って言及していきます。そもそも膝の構造は、蝶番(ちょうつがい)関節という分類に属し、曲げる動作、伸ばす動作に限定された構造になっています。
何らかの要因で、曲げ伸ばし以外の作用が加わる時には、膝に大きな負担となります。例えば自由に動くはずの股関節が、柔軟性不足で動きが限定されたり、あるいは筋力不足によって股関節で受け止めるはずの外力が膝に伝達されることによったりすると、膝に痛みを生じるケースが多く、専門家による動作分析を行ってみると原因が特定されやすくなります。
膝の外側は腸脛靭帯炎(別名、ランナーズニー)が特にメジャーな痛みと推察されます。また有痛性分裂膝蓋骨と呼ばれる病状も考えられます。この場合はお皿の骨(膝蓋骨)の一部が分裂していることによる痛みの発生が考えられます。
レントゲンやCTスキャンなどの画像診断を受ければ発見されます。骨に異常がない場合は、腸脛靭帯炎に間違いないと推察されます。メジャーな腸脛靭帯炎の特徴については、膝関節に近い脛の骨(外側)から大臀筋へとつながる靭帯(実際は腱のような状態)が、膝に近い大腿骨の外側(大腿骨外顆)に擦れて炎症をおこすというメカニズムです。
膝の外側痛みの特徴(症状)や原因
このメジャーな腸脛靭帯炎の特徴については、膝関節に近い脛の骨(外側)から大臀筋へとつながる靭帯(実際は腱のような状態)が、膝に近い大腿骨の外側(大腿骨外顆)に擦れて炎症をおこすというメカニズムです。繰り返し行われる膝の曲げ伸ばし、特に荷重が一気にかかるようなマラソン動作の時には擦れる力も強くなり、より炎症が起きやすい環境となります。
とくに走る前において、十分なウォーミングアップや運動後のストレッチ不足が積み重なることで、症状を悪化させてしまいます。膝関節自体の変形や、O脚傾向の姿勢、膝関節の使い過ぎは特にこの症状をひきおこします。
さらに股関節、特にお尻の外側に位置する中臀筋や大臀筋の筋力不足により、動作姿勢の不良が発現していたり、逆に殿筋群の筋肉が柔軟性を失ってがに股(O脚)になっていたりすることで、腸脛靭帯が骨に擦れる原因を作ってしまいます。特に陸上競技の長距離選手に発生しやすく、市民ランナーもこの症状を訴える場合が多いです。がに股になる要因としては股関節の筋肉、お尻に位置する深層外旋六筋と呼ばれる、筋肉の過緊張が挙げられます。
力が入りすぎ、または緊張が強すぎることでがに股にさせてしまいます。あるいは骨盤自体が後ろ側へ倒れる、後傾という姿勢になっていると、がに股も助長されます。いわゆる猫背の姿勢です。これが骨盤後傾という姿勢にも結びついてしまいます。肩甲骨周辺の筋肉が硬くても骨盤の後傾姿勢を誘発する可能性もあるので、問題は方周辺ということも疑われます。
膝の外側痛みの対策
痛みが起きている時には炎症が起きているわけで、アイスバックなどを活用してアイシングすることが必要です。運動後であれば10分から15分くらい、冷えすぎて少し痛みの感覚が鈍る位まで冷やしてみましょう。その後一旦アイシングを中止し、皮膚の感覚が戻ってきたら再度10分から15分位アイシングを行います。
このように、2サイクルから3サイクル行うことで痛みが軽減されます。もう一つの対策としては、ももの外側に位置する腸脛靭帯から大腿筋膜張筋(膝の外側から股関節のあたりまで)を手(手根部)でもみほぐすことです。このあたりが運動によって過緊張を引き起こし、骨に擦れやすくなっています。ストレッチをすることも有効的ですが、ストレッチフォームはやや難しいです。
立位の状態で痛めている脚を斜め後方へ、膝を伸ばした状態で地面に固定させます。この状態から軸足となっている脚の膝と股関節をゆっくりと曲げていき、片脚だけスクワットをするような姿勢へと変化させていきます。すると斜め後方へ固定させた脚の外側(腸脛靭帯、大腿筋膜張筋)がストレッチされていく感覚が味わえるようになります。
前述の深層外旋六筋はお尻の奥深い場所に存在するので、テニスボールやソフトボールなどをお尻に当てて座ると、プローチがしやすい状況です。お尻のストレッチ姿勢を取るよりは、道具を使ってほぐすようにした方が緊張が取れやすいのも事実です。短い時間で効率よくほぐすことができます。
膝の外側痛みの解消方法
硬くなってしまっている対象筋肉が分かれば、これらのボールを直接当てて転がすことでも、筋肉を効率よくほぐすことも可能です。その際には多少の痛みを伴いますが、緊張が強い箇所ほど痛みを感じます。上述の脚の外側をストレッチする方法も良いですが、そもそもこの部分の腸脛靭帯や大腿筋膜張筋の柔軟性欠如によることが、痛みを引き起こす大きな要因です。
近年ではこの痛みを引き起こす部位を「トリガーポイント」と呼び、ピンポイントで痛みの原因をつぶす、対処法「トリガーポイントセラピー」が注目を集めています。専用のマッサージローラーやボールに身体の一部を押し当てて、もみほぐすことで痛みの緩和、予備対策となります。
または円柱状のストレッチアイテム、ストレッチポールやテニスボールを活用しても痛みを誘発する硬くなった筋組織をほぐすことも可能です。これらのアイテムを腸脛靭帯や大腿筋膜張筋にあててもみほぐせば、膝の外側痛みを大いに軽減し再発予防となり得ます。繰り返しますが、もう一か所ほぐすべき筋肉は股関節です。
上述のように股関節の筋肉が上手に働かず、膝がその動きを代償してしまっていることも原因の一つです。股関節が果たすべき機能、作用をさせるためにも柔軟性が必要です。大臀筋や、股関節のインナーマッスルと称される深層外旋六筋をほぐすことは、膝へ負担をかけない動作の確保に繋がります。簡単な方法は長坐の姿勢でお尻にテニスボールをあてて、片側のおしりでテニスボールに乗っかるようにして押し当てて、コロコロとボールを動かすように動作をすれば対象の筋肉がほぐれてきます。
膝の外側痛みのまとめ(未然に防ぐ方法など)
何よりも正しい運動パターンの習得も、痛みの再発予防として必須です。ウォーキングやランニングの時、着地する脚の膝の向きやつま先がしっかり前方へ向いているかの確認が必要です。他人に動作を見てもらい、動作のフィードバックを受けると良いでしょう。案外膝やつま先を前方に向けたままで着地することは、意識しないとむずかしいですし、柔軟性不足や筋力不足が伴っていると簡単に修正が利きません。
正しい運動パターンの習得にはスクワットが効果的です。鏡に対峙し、両足を前方に向けてゆっくり動作を練習します。慣れてきたら前後に脚を広げ、状態をやや前傾にさせながらスクワット動作を行います。
この時に前方に位置する脚の膝がぐらつきやすいので、鏡越しにしっかり前方に向いていることを確認しながら動作練習を行ってください。膝の外側痛みの解消の手順としては、まず痛みの箇所のアイシング、普段のストレッチ、正しい歩行・ランニング動作の習得、筋力トレーニングという順に準備を進めていくことで、解消することができます。
また使用しているシューズやインソールに目を向けて、膝に負担のかからないような姿勢を作るということも一つの手です。都内では足型を測定し、適しているインソールやシューズをオーダーメイドで作成するサービスを提供しているお店もあります。痛みが強いときに関しては、医療機関において治療を行い、痛みが消失してからは、正しい動作の習得に努めるべく、ウォーキングコーチやスポーツトレーナーの適切なアドバイスを受け得ることが最善策です。
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